2022年度 自然保護委員会の活動方針

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コロナ禍の2020年度と2021年度を振りかえり、2022年度の活動について


過去2年間に及ぶコロナ問題は私たちの日常生活に多大な影響を及ぼし2022年度も感染力の強いオミクロンの
影響がどうなるかまったくわかりません。 
2020年、2021年は私たち自然保護委員会の活動の多くが中止に追い込まれましたが、いくつかは実施する
ことができました。

山の景観は人々の心情に影響を与え、私たちの創造性をはぐくむ源です。同時に私たちの文化の表現でもあります
。ですから、私たちが景観といかにつきあうかは、どうでもいいことではありません。 山の景観問題は、排泄物
やテッシュペーパーの残置が山の景観をいちじるしく損ない、私たちに心の痛みをともなう不快感を与え、同時に
水場の水質にも不安をいだかせています。

私たち自然保護委員会では「山のゴミ問題」に向き合うクリーンハイクの実施と「山のトイレ問題」を考える「美
瑛富士携帯トイレ用ブースの清掃パトロール」と「裏旭野営指定地における登山者の排せつ行動のアンケート調査
」の活動に参加しています。
また、雨水や雪どけ水などの流水に深く洗掘された登山道や老朽化のため倒壊した木道などの「登山道荒廃問題」
については「たまには山に恩返し」の大雪山・山守隊の登山道整備イベントに参加するとともに、小樽天狗山〜塩
谷丸山縦走路の笹刈を毎年実施して登山道整備を行っています。

なんとかしたいという思いが、下記の具体的な活動計画であり、私たち自然保護委員会の活動方針でもあります。

1.山のゴミ問題 :クリーンハイクの実施
2.山のトイレ問題:(1)美瑛富士携帯トイレ用ブースの清掃パトロール
          (2)大雪山裏旭野営指定地における排せつ行動のアンケート調査
3.山の登山道問題:(1)「たまには山に恩返し」の大雪山登山道整備イベントに参加
          (2)小樽塩谷丸山〜天狗山縦走路の笹刈
4.講演会の開催 :登山研究集会で自然保護部門として山に関する講演会を開催

クリーンハイクはコロナの行動自粛で2020年と2021年2年連続で中止になりました。
2022年度は6月19日(日)を予定し、チャック式ポリ袋にマナーカードとゴミ袋が入ったマナー袋を400袋
作成し登山者に配布する予定です。

美瑛富士携帯トイレ用ブースの清掃パトロールは2020年度が強雨と気温低下で中止になり、2021年度は2
8名の参加予定者がいましたがコロナの緊急事態宣言で残念ながら中止になり2年連続で中止となりました。
2022年度は8月27日(土)〜28日(日)を予定しています。
道内の山岳8団体が加盟する「美瑛富士トイレ管理連絡会」の立ち上げは、従来の地元の自治体や山岳会に管理を
押し付ける方法を変え、みんなで協力し、助け合う協働参加型管理方式に特徴があり、交代でパトロールを実施し
ています。

また、2021年度の新規の活動として山岳6団体が参加する「裏旭野営指定地における登山者の排せつ行動に関
するアンケート調査」に参加し、参加者は12名でした。
2022年度は7月23日(土)〜24日(日)を予定しています。

大雪山裏旭野営指定地のアンケート調査では、野営指定地に宿泊する登山者と野営指定地を通過する登山者の2種
類のアンケート調査を行い、下記のことがわかりました。
@宿泊者:回答者72名(調査日:週末の土日及び祭日の連休)
 携帯トイレを持っている:67名(93%)、持っていない4名、記入なし1名 
 持っていない理由:どんな物か知らない3名、汚物をザックに入れたくない1名
 どこで使用したか:テントの中21名、テン場から離れた場所13名、夜6名 
A通過者:回答者82名(調査日:週末の土日及び祭日の連休)
 携帯トイレを持っている:61名(71%)、持っていない21名(26%)
 持っていない理由:日帰りだから15名(71%)、どんな物か知らない3名、
 使うのが面倒だから5名(複数回答可)

「たまには山に恩返し」の登山道整備イベントは2020年、2021年と2年連続で中止になりました。
一般の登山者がボランティアで手伝う登山道整備ですが、近自然工法を用いて生態系を復元するのが特徴で
す。一般的な土木工事とはおもむきがことなります。

小樽塩谷丸山〜天狗山縦走路の笹刈は2年継続して実施することができました。

登山研究集会における自然保護分科会の開催は2020年、2021年と2年連続で中止になりましたが2022
年度は11月13日(日)に講演会を開催する予定です。

   美瑛富士携帯トイレ用ブースの清掃パトロールは2020年度が強雨と気温低下で中止
   
    携帯トイレの回収BOX(白銀荘)          前泊した白銀荘での交流会、参加者16名。

   2020年度の登山道整備 小樽天狗山〜塩谷丸山縦走路の笹刈 (10月11日)
   
   笹刈には14名が参加しました。        またツェルトが携帯トイレブースになるテストを実施。

   2021年度の登山道整備 小樽天狗山〜塩谷丸山縦走路の笹刈(10月9日)
   
   笹刈後の集合写真、参加者は20名でした。          笹刈作業中の写真。

   2021年7月24日〜25日裏旭野営指定地における携帯トイレのアンケート調査
   
   裏旭野営指定地のテント設営風景           ツェルトを携帯トイレ用ブースに設営
   
   姿見駅での集合写真(参加者12名)           アンケート調査を実施中
   
      中岳温泉で足湯をする登山者          中岳温泉のテント式携帯トイレブース

2021年度現在、環境省において「日高山脈襟裳国定公園の国立化」にむけて準備が進んでいます。
帯広自然保護官事務所では広く登山者のご意見・感想を求めていますので、労山内でアンケート調査を実施してい
ます。  期間は2022年1月20日〜31日まで。
アンケート項目は
(1)登った山並びにコース(複数の記載可)
(2)登った時期(春・夏・秋・冬)及び年度(西暦1980年度、90年度00年度etc)
(3)テント泊の場合はどこにテントを張りましたか。
(4)小屋利用の場合はどこの小屋を利用しましたか。
(5)日帰りの場合はどこの山に登りましたか。
(6)トイレはどうされましたか。
(7)携帯トイレを使いましたか。
(8)現状のまま残してほしいことや現状の改善点はありますか。
(9)日高山脈で感動したことや苦情などを述べて下さい 。


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